リサイクルショップの売上・利益を上げる20のテクニック【お宝系リサイクルショップ不変の戦略】

　ある日。28歳のAさんは「独立も可能」という見出しの付いた求人広告を見て、リサイクルショップに入社します。
Aさんはいつか会社を経営したいという夢があったため、とりあえずアルバイト入社でしたが、一生懸命に働き、2年後には店長になりました。

一生懸命やってきたAさんでしたが、店長という職はそれまでの業務とは全くの別物でした。
これまでは現場の最前線での売場づくり、接客、販促がメインで、自分の行動がそのまま部門の売上に直結するものでしたので、自分に任せてくれればどんな部門でも成功できると思っていたのです。

それが店長になってみると、思うような結果を出せません。
どうやら店長というのは、自分の行動がダイレクトに売上や利益につながるような存在ではないく、お店「全体」に対する自分のビジョンが明確でないと業績が上がらないようなのです。

　そんな状態を変えることができず、業績が上がらない部門に自分が入り込んで売上を立て直すこともありましたが、それは単なる付け焼刃に過ぎず、それをやっていると他の業務に圧迫され、ただ疲労困憊の日々になっていきました。
　そこでAさんは、自分が直接の売上を作ることをやめ、お店全体を管理するにはどうしたらいいかというところに集中して学ぶようになります。

　すると、今まで見えていなかった「売場面積の配分」や「商品管理」といった店舗の部分、「人員配置」といった組織の部分の改善点に加えて、「お客様の心理」といった外部に対するアプローチの重要さに気付くことができました。

細かな販売促進の方法や商品ディスプレイの仕方や演出などはトレンドがあるため、そのつど学んでいく必要がありますが、これらは1度身に着いてしまえばほとんど変わることがない、ずっと磨き続けられる部分でした。

　このずっと変わらない「不変の戦略」に気付いてからは、店長としてより良い業績を出し続けることができるようになったのです。

その実績を買われ、Aさんはその店舗でついに独立することができ、経営者になるという夢を叶えることができました。